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東京五輪競技コラム|さらに高みを目指す、4×100メートルリレー
日本人選手が上位に入るのが難しい、陸上のトラック競技において、
唯一結果を出し続けているのが、4×100メートルリレーである。
2004年のアテネオリンピックと、2010年のロンドンオリンピックは、4位入賞。
2008年の北京オリンピックでは、強豪国のミスもあり銀メダル。
そして、前回のリオデジャネイロオリンピックでは、堂々、銀メダルを獲得している。
100メートル10秒を切る選手がいないながらの、素晴らしい結果は、
速度を落とさず受けられる、アンダーハンドパスによる、
流れるようなバトンパスによるもの。
日本は、2001年にアンダーハンドパスを採用してから、着実に結果を出してきた。
リオデジャネイロオリンピック後には、桐生祥秀選手と、サニブラウン選手が、
100メートル10秒を切るなど、各選手が個人記録を伸ばしている。
ドーハで行われた、世界陸上選手権2019では、
リオデジャネイロオリンピックで出した記録、”37秒60” をさらに上回りる、
アジア新記録の、”37秒43” で、2大会連続の銅メダルを獲得。
自分たちの力を、100パーセント出し切れば、
メダルが穫れる位置にあるのだ。
日本陸上競技連盟は、メダルを狙える、リレーに専念して欲しいとの思いから、
選手たちに、
「100メートルか、200メートルのどらかと、400メートルリレーに出場を」
と、求めてきた。
つまり、400メートルリレーに出場する選手に、
100メートルか、200メートルの、2択を迫ったのである。
というのも、100メートルと、200メートル両方にエントリーすると、
予選・準決勝・決勝と、最大で合計6回を走る可能性があり、
リレーも予選と決勝で2回、7日間の日程の中で、合計8回走ることになるからだ。
最も期待が懸かる最後のリレーで、
故障やガス欠となってしまっては、目も当てられない。
しかし、サニブラウン選手は、
100メートルと、200メートルの、両方に出たいと発言。
陸連と選手の間に、溝が出来かけている。
メダルに期待が懸かる、リレーに力を入れて欲しい陸連の気持ちも分かるが、
選手のモチベーションを落としては、意味がない。
果たして、本番の400メートルリレーは、どのような結末が待っているのだろうか?
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